店主より

2013.02.19

 日本でかつて使われていた尺貫法の長さの単位ですね。日本の1尺は約30.3センチですが、これは曲尺(かねじゃく)とも言われます。
10分の1が寸、100ぶんの1が分です。
一方で日本にはもう一つの尺がありまして、これは鯨尺(くじらじゃく)といいます。鯨の一尺は曲尺の1尺2寸五分。着物の寸法にこの鯨尺を使います。

今の若い質屋さんで鯨を知っている人は少ないと思いますが、私の修行時代、といっても20年ほど前には、着物の寸法を測るのには鯨尺を使っていました。いまでも私の店では、鯨尺で寸法を見ます。ですから、着物の寸法を見るときには何寸何分と言わないと感覚が分かりません。センチではピンときませんねぇ。
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