店主より

2015.02.25聞き比べる

 先日の「盤想会」レコードコンサートのプログラムの中で、ベートーヴェンの交響曲8番、第2楽章をフランツ・コンヴィチュニーとクルト・マヅアの指揮による演奏を聞き比べました。演奏はいずれもライプチヒ・ゲヴァントハウス・オーケストラ。時代が違うので当然のことですが団員たちは異なります。

 指揮者による解釈、時代が求める音楽、録音技術、録音技師のミキシング、団員たちの力量等々。要因となるものはたくさんあるのですが、この違いはオーケストラに限ったことではなく、ソロ楽曲の場合さらに新旧の違いは大きいのです。ここで、現代に音楽を勉強している人たち、習っている人たちにも、是非、古い演奏と言われるものを積極的に聞いて欲しいのです。「古めかしい」とか「時代遅れ」とか言わずに、名演奏といわれ楽曲の中には学べることは多いはずで、感性を使ってこちら側から見つけに行って欲しいと思います。必ず「何か」が得られるはずです。
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